リフレクター
噂話そのⅡ
思考停止
思考停止とはこの状況の為にあるんだな。
俺はすっかり考え疲れていた。
「なぁ、佐月」
「なんですか?太輔」
「お前さ、その噂、信じてるわけ?」
「…太輔。よく聞いてください。」
もし明日。
自分にそっくりな奴が、
目の前に現れたとして。
貴方は一瞬で殺される運命です。
しかし、貴方は不死になることができる。
「なにが…言いたい」
「もし予め分かっていたら、貴方はどうしますか?」
死ぬとわかっていて逃げる?
それとも、素直に殺される?
それとも………………。
「俺は知らなかった。」
「………え?」
「俺は既に殺された。」
今度は佐月が、驚いた表情を見せた。