委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
 慌ててメッセージを読むと、

『こんにちは。突然ですみません。会っていただけますか?』

というものだった。桐島さんらしい堅いメッセージだなと思いながら、俺は急いで返信を送った。もちろんオッケーの。

 桐島さんからのメッセージは、約1時間前に着信したものだった。なぜもっと早くに気づかなかったんだろう。もし彼女の気が変わってたらどうしよう。

 そんな事を心配しながらジリジリと待っていると、数分後に彼女から返信が来た。


『ありがとうございます。いつもの喫茶店に30分後で良いでしょうか?』


 いつもの喫茶店とは、2日前に真琴と行った駅前の喫茶店で、俺のマンションから歩いて数分だ。本当は数駅先の桐島さんが乗り降りする駅のそばにしたかったが、夏期講習で二人が通った塾に、俺の家の方が近かったのでそうなってしまった。

 桐島さんの家の方へ行こうかとメッセージを送ったが、いつもの所がいいと言われ、俺は承諾した。


 30分というのは、シャワーを浴びて着替えて出掛けるにはちょうどいい時間だ。

 ん? という事は、桐島さんは支度していてすぐに家を出る、という事になると思う。つまり、俺がメッセージに返信する前から彼女はスタンバってた、って事だよな。なんか、超嬉しいんですけど!

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