委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
俺が無言なのは、怒ってるからだと桐島さんは思ったらしい。
「怒ってないよ。どうして僕が怒るの?」
「だって、急に変な事を言いだすし、泣いたり、抱き着いたり、ふしだらな女と思われたかなって……」
「いや、そんな事は……」
「実際に、そうなんだけどね」
「え?」
桐島さんはうつむき気味にし、今にも泣きだしそうだが、いったい何を言おうとしてるのだろうか……
「相原君も聞いてると思うけど、私……男の人と付き合ってたんです。1年前までは」
桐島さんの、ほとんど不意打ちの告白に俺が唖然としていると、店員がアイスコーヒーを持ってやって来た。
俺は、無言のままストローでアイスコーヒーをかき混ぜた。氷がグラスに当たり、カランコロンと涼しげな音をさせていた。少し遅れて桐島さんも視線を下げ、アイスコーヒーにガムシロとミルクを入れ始めた。
どうやら桐島さんは、俺に元カレの話をするようだ。その元カレが、すぐ目の前にいるとも知らずに。俺が田村悠斗である事を、しばらくは桐島さんに言わないつもりでいた。そして、しばらくは相原悠斗として振る舞おうと思っていた。しかし、彼女の方からそれを切り出すのであれば、そんな悠長な事は出来ないかもしれない。
だが、それを知った桐島さんはどう思うだろう。どんな反応をするだろうか……
「怒ってないよ。どうして僕が怒るの?」
「だって、急に変な事を言いだすし、泣いたり、抱き着いたり、ふしだらな女と思われたかなって……」
「いや、そんな事は……」
「実際に、そうなんだけどね」
「え?」
桐島さんはうつむき気味にし、今にも泣きだしそうだが、いったい何を言おうとしてるのだろうか……
「相原君も聞いてると思うけど、私……男の人と付き合ってたんです。1年前までは」
桐島さんの、ほとんど不意打ちの告白に俺が唖然としていると、店員がアイスコーヒーを持ってやって来た。
俺は、無言のままストローでアイスコーヒーをかき混ぜた。氷がグラスに当たり、カランコロンと涼しげな音をさせていた。少し遅れて桐島さんも視線を下げ、アイスコーヒーにガムシロとミルクを入れ始めた。
どうやら桐島さんは、俺に元カレの話をするようだ。その元カレが、すぐ目の前にいるとも知らずに。俺が田村悠斗である事を、しばらくは桐島さんに言わないつもりでいた。そして、しばらくは相原悠斗として振る舞おうと思っていた。しかし、彼女の方からそれを切り出すのであれば、そんな悠長な事は出来ないかもしれない。
だが、それを知った桐島さんはどう思うだろう。どんな反応をするだろうか……