委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
相原君は“僕”ではなく“俺”と言い、“俺のものになれ”とか、およそ相原君らしくない事を言った。それと、悠斗の事を“あんな男”と言った。もしかして、相原君は悠斗を知ってるんだろうか。ううん、そんなはずない。
私の中の相原君のイメージが、ガラガラと音をたてて崩れていった。
「あいつと、同じ味がしたろ? 俺のキス」
思わず私は「え?」と聞き返してしまった。だって、恥ずかしいけど図星だったから。さっきのキスは、まるで悠斗としているようだったから。でも、どうして……
「あいつと同じくらい、いや、もっと気持ち良くさせてあげるよ。玲奈」
「え? ちょっと、待って……」
相原君の顔が下がり、またキスをされると思ったのだけど、彼の柔らかな唇は私の首に当てられた。そして彼の熱い舌が、まるで生き物のように私の首筋を這っていった。
ぞわぞわとした、でも決して不快ではないその感触を持て余していると、いつの間にか服の下に差し込まれた彼の指先が私の地肌に触れ、脇腹を這うようにしてなぞっていった。
「あっ……」
不覚にも私は吐息を漏らしてしまった。あまりにも気持ち良かったから。悔しいけど、首筋も脇腹も、私が感じる場所だった。それは悠斗によって知らされた事なのだけど、なぜ相原君が知っているのだろう……
「やめて!」
私は、相原君の意外なほどに固い胸を両手で押した。正直、そのまま快感に身を任せたい気持ちもあったけど、精いっぱいの理性でそれを押し退けた。
「ずるいよ」
「えっ? ずるいって……」
つい口に出してしまった。だって、本当に相原君はずるい。悠斗と同じ声と目で、偶然とはいえ私の弱みを突くのだから……
「今日の相原君、おかしい。いつもの相原君じゃない!」
「いつもの俺って、真面目で鈍臭い俺か? 君はそんな男が好きか? 違うだろ? 君は、ワルぶった男が好きなんだろ? 田村悠斗のような」
「相原君、何を言って……」
「実は俺、田村悠斗なんだよね」
バチン!
「バカ! 相原君なんか、大嫌い!」
私は相原君の頬をおもいっきり叩き、彼のマンションを飛び出した。
“実は俺、田村悠斗なんだよね”
彼が放った言葉が、頭の中で何度もリピートを繰り返した。なぜ彼はあんな馬鹿げた事を言ったんだろう。せっかく彼を、好きになりかけていたのに……
~玲奈Side END~
私の中の相原君のイメージが、ガラガラと音をたてて崩れていった。
「あいつと、同じ味がしたろ? 俺のキス」
思わず私は「え?」と聞き返してしまった。だって、恥ずかしいけど図星だったから。さっきのキスは、まるで悠斗としているようだったから。でも、どうして……
「あいつと同じくらい、いや、もっと気持ち良くさせてあげるよ。玲奈」
「え? ちょっと、待って……」
相原君の顔が下がり、またキスをされると思ったのだけど、彼の柔らかな唇は私の首に当てられた。そして彼の熱い舌が、まるで生き物のように私の首筋を這っていった。
ぞわぞわとした、でも決して不快ではないその感触を持て余していると、いつの間にか服の下に差し込まれた彼の指先が私の地肌に触れ、脇腹を這うようにしてなぞっていった。
「あっ……」
不覚にも私は吐息を漏らしてしまった。あまりにも気持ち良かったから。悔しいけど、首筋も脇腹も、私が感じる場所だった。それは悠斗によって知らされた事なのだけど、なぜ相原君が知っているのだろう……
「やめて!」
私は、相原君の意外なほどに固い胸を両手で押した。正直、そのまま快感に身を任せたい気持ちもあったけど、精いっぱいの理性でそれを押し退けた。
「ずるいよ」
「えっ? ずるいって……」
つい口に出してしまった。だって、本当に相原君はずるい。悠斗と同じ声と目で、偶然とはいえ私の弱みを突くのだから……
「今日の相原君、おかしい。いつもの相原君じゃない!」
「いつもの俺って、真面目で鈍臭い俺か? 君はそんな男が好きか? 違うだろ? 君は、ワルぶった男が好きなんだろ? 田村悠斗のような」
「相原君、何を言って……」
「実は俺、田村悠斗なんだよね」
バチン!
「バカ! 相原君なんか、大嫌い!」
私は相原君の頬をおもいっきり叩き、彼のマンションを飛び出した。
“実は俺、田村悠斗なんだよね”
彼が放った言葉が、頭の中で何度もリピートを繰り返した。なぜ彼はあんな馬鹿げた事を言ったんだろう。せっかく彼を、好きになりかけていたのに……
~玲奈Side END~