委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
「き、君の実力はわかった。が、しかし、完璧というものはこの世に存在しない。つまり、油断すると来年酷い目に合うぞ。わかるか?」

「はい、確かにそうだと思います」

「うむ。では、もっと真面目に授業を受けるように」

「はい。以後気をつけます」


 と言って僕は講師に頭を下げ、すごすごと席に戻った。すると、隣の桐島さんが、ポカンと口を開いて僕を見ていた。


「桐島さん、どうかした?」

「う、ううん、なんでもない」

「そう?」


 それからは真面目に前を向いて授業を受けるようにした。横の桐島さんが気になりながらも……


ふうー、やっと半分終わったかあ。

 10日間の集中授業という事で、午前はずっと数学の授業をみっちりと受け、まだ午後から英語の授業があるというのに、僕は早くもヘトヘトに疲れてしまった。


「桐島さん、食堂に行きましょうか?」


 僕は桐島さんにそう声を掛けた。もちろんお昼ご飯を食べるためだ。ところが……

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