委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
お粥も野菜スープも、もちろん残さず全部食べた。正直、満腹とまでは行かなかったけれど、桐島さんと向かい合わせで食べられて、胸の方は一杯だった。ただし、その間僕らに会話はなく、桐島さんに元気がないように思えたのは気がかりだったけども。
「ごちそうさま。美味しかった……」
と僕が言うと、桐島さんはまだ食べ終えてなかったけれど、スプーンを持つ手がピタッと止まった。そして、ゆっくりと顔を上げて僕を見つめたのだけど、その顔が、気のせいかとても悲しそうに見えた。
「相原君……」
「うん」
「お願いがあるんだけど、いい?」
「お願い? もちろんいいよ。どんな?」
「えっとね……」
桐島さんは、気のせいでなく本当に悲しそうだった。今にも泣いてしまうんじゃないかと思えるぐらいに。そして、言いにくそうにしていた。
僕はそんな彼女の言葉を待った。もちろん、どんな“お願い”でも聞いてあげるつもりで。それにしても、どんなお願いなんだろう。なんだかドキドキしてきた。
「“旨かった”って、言ってくれる?」
「…………はい?」
思わず僕は聞き返してしまった。桐島さんの意図が解からなくて……
「ごちそうさま。美味しかった……」
と僕が言うと、桐島さんはまだ食べ終えてなかったけれど、スプーンを持つ手がピタッと止まった。そして、ゆっくりと顔を上げて僕を見つめたのだけど、その顔が、気のせいかとても悲しそうに見えた。
「相原君……」
「うん」
「お願いがあるんだけど、いい?」
「お願い? もちろんいいよ。どんな?」
「えっとね……」
桐島さんは、気のせいでなく本当に悲しそうだった。今にも泣いてしまうんじゃないかと思えるぐらいに。そして、言いにくそうにしていた。
僕はそんな彼女の言葉を待った。もちろん、どんな“お願い”でも聞いてあげるつもりで。それにしても、どんなお願いなんだろう。なんだかドキドキしてきた。
「“旨かった”って、言ってくれる?」
「…………はい?」
思わず僕は聞き返してしまった。桐島さんの意図が解からなくて……