委員長に胸キュン 〜訳あり男女の恋模様〜
『あれ? もしかして疑ってる? なんなら学生証を見せようか?』
『い、いいえ、大丈夫です。ちょっと驚いただけですから……』
実はちょっとどころじゃなく、本当に驚いた。私の中学からも主席の男子が一人だけ東高に行ったけど、眼鏡を掛けて色白で、体つきはほっそりとして、いかにもガリ勉君というタイプの男子だった。もちろん東高の生徒がみんなそういうタイプとは思わないけど、だとしても悠斗はあまりにもそのイメージからかけ離れていた。
『あ、そう。君はどこの高校?』
『私ですか? えっと……中央高校の1年です』
恥ずかしかったけど、私は正直に答えた。なぜ恥ずかしいかと言うと、中央高も一応は進学校だけど、東高に比べると偏差値が遥かに低いからだ。
『中央か。共学だよね? いいなあ』
『え?』
『こっちは男子校だからさ、つまんねえったらありゃしないよ』
『まあ。うふふ……』
悠斗の言い方が可笑しくて、つい私が笑うと、悠斗はハッとして私を見た。私はてっきり悠斗が怒ったと思い、
『ご、ごめんなさい』
と謝ったのだけど、そうではなかったらしい。
『可愛い……』
『えっ?』
『君は黙ってても可愛いけど、笑うともっと可愛いのな? ほとんど殺人的だよ』
『殺人的って……うふ』
面と向かって“可愛い”なんて言われ、顔から火が出るほど恥ずかしかったけど、悠斗の言葉が可笑しくて、また私は笑ってしまった。
『うわっ、たまんねえ! 君、彼氏とかいるの?』
『い、いいえ、いません』
『そっか。だったら、俺と付き合ってください。お願いします!』
『そんな、急に言われても……』
『一目惚れなんだ。お願いします!』
悠斗に何度も頭を下げられ、最後に私はオッケーしてしまった。何を隠そう、私も悠斗に一目惚れだったんだ。
『俺の名前は田村悠斗』
『わ、私は、桐島玲奈です』
『玲奈か。いい名前だね。よろしくな?』
『こ、こちらこそ……』
こうして私は悠斗と付き合い始めた。それは私の、生まれて初めての恋だった。
『い、いいえ、大丈夫です。ちょっと驚いただけですから……』
実はちょっとどころじゃなく、本当に驚いた。私の中学からも主席の男子が一人だけ東高に行ったけど、眼鏡を掛けて色白で、体つきはほっそりとして、いかにもガリ勉君というタイプの男子だった。もちろん東高の生徒がみんなそういうタイプとは思わないけど、だとしても悠斗はあまりにもそのイメージからかけ離れていた。
『あ、そう。君はどこの高校?』
『私ですか? えっと……中央高校の1年です』
恥ずかしかったけど、私は正直に答えた。なぜ恥ずかしいかと言うと、中央高も一応は進学校だけど、東高に比べると偏差値が遥かに低いからだ。
『中央か。共学だよね? いいなあ』
『え?』
『こっちは男子校だからさ、つまんねえったらありゃしないよ』
『まあ。うふふ……』
悠斗の言い方が可笑しくて、つい私が笑うと、悠斗はハッとして私を見た。私はてっきり悠斗が怒ったと思い、
『ご、ごめんなさい』
と謝ったのだけど、そうではなかったらしい。
『可愛い……』
『えっ?』
『君は黙ってても可愛いけど、笑うともっと可愛いのな? ほとんど殺人的だよ』
『殺人的って……うふ』
面と向かって“可愛い”なんて言われ、顔から火が出るほど恥ずかしかったけど、悠斗の言葉が可笑しくて、また私は笑ってしまった。
『うわっ、たまんねえ! 君、彼氏とかいるの?』
『い、いいえ、いません』
『そっか。だったら、俺と付き合ってください。お願いします!』
『そんな、急に言われても……』
『一目惚れなんだ。お願いします!』
悠斗に何度も頭を下げられ、最後に私はオッケーしてしまった。何を隠そう、私も悠斗に一目惚れだったんだ。
『俺の名前は田村悠斗』
『わ、私は、桐島玲奈です』
『玲奈か。いい名前だね。よろしくな?』
『こ、こちらこそ……』
こうして私は悠斗と付き合い始めた。それは私の、生まれて初めての恋だった。