LOVE or DIE *恋愛短編集*
延々と広がる田畑。
その隙間にぽつりぽつりと民家。
ひたすらに続く一本道。
一定の間隔で訪れる、やる気のない古びたバス停。
バスは1時間に2本――どの時間帯でもそうだ。
通勤通学で利用者が増える時間も関係なしに。
そもそも住民が少ない。
どれだけ1本のバスに集中しようが、満席になることのない寂れた路線だった。
何もないその道のバス停とバス停のちょうど真ん中辺りに、唐突にぽつんと現れる電話ボックス。
誰が誰のためにこのボックスを設置したのか、町の七不思議のひとつだった。
撤去するにも費用がかかるから放置されているに違いない、というのが、周辺住人が行き着いた結論である。
円佳は、その無意義な電話ボックスの中で携帯電話を弄っていた。
その隙間にぽつりぽつりと民家。
ひたすらに続く一本道。
一定の間隔で訪れる、やる気のない古びたバス停。
バスは1時間に2本――どの時間帯でもそうだ。
通勤通学で利用者が増える時間も関係なしに。
そもそも住民が少ない。
どれだけ1本のバスに集中しようが、満席になることのない寂れた路線だった。
何もないその道のバス停とバス停のちょうど真ん中辺りに、唐突にぽつんと現れる電話ボックス。
誰が誰のためにこのボックスを設置したのか、町の七不思議のひとつだった。
撤去するにも費用がかかるから放置されているに違いない、というのが、周辺住人が行き着いた結論である。
円佳は、その無意義な電話ボックスの中で携帯電話を弄っていた。