LOVE or DIE *恋愛短編集*

フリージア

初恋は、コンビニみたいに都合よくなかった。




佐野 悠太、中2の春。

バスケに夢中な、どこにでもいる平凡な中学生の初恋は、ある日突然おとずれた。

モノクロの世界に、突然現れた色彩―――その色は、まんま、彼女の色だった。


フリージアの花言葉は、【憧れ】

幼馴染が教えてくれたその言葉が、悠太の心を打つ。


名前も知らない、年上の彼女。
一目会いたくて、彼はそのコンビニに通い続けた。

「こんばんは」
「お疲れ様」

その声が聞きたくて。
その笑顔が見たくて。



いつか、このコンビニのレジカウンター越しではなく、彼女と笑いあいたい。


その気持ちは、段々強くなっていく。
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