LOVE or DIE *恋愛短編集*
季節は春、朝晩はまだ少し肌寒いが、今日は日差しが暖かくてすがすがしい―――はず。
だが、カバンの底に入れた弁当箱のことを思うと、悠太は気が重くなって自然とため息をついた。
待ち合わせ場所のコンビニの駐車場では、先に到着していた雅樹と純也がから揚げをほうばっている。
「おう、遅ぇぞ悠太!」
軽く手をあげてその言葉をかわすと、そのままコンビニの自動ドアをくぐる。
食べ終わったから揚げのゴミを捨てた2人も後からついてきた。
お茶とスポーツドリンクを選んで真っ直ぐレジに向かおうとする悠太に、「あれ」と雅樹が声をあげる。
「お前、弁当買わねえの?」
そう言う雅樹も純也も、既に両手にパンやおにぎりを選んでいた。
「ばばあ、弁当作りやがった」
ふてくされたようにそう言った悠太を、友人は無遠慮に笑う。
「お前の母ちゃん、なんかスゲー豪快だよなあ!」
「まあいいじゃねえか、たまには。お袋の味にかなうモンはねえぞ」
ぽんぽん、と純也が肩を叩いてくるが、悠太は舌打ちしてその手を軽く払いのけた。
笑っている友人たちを放っておいてレジへ向かおうとして、足が止まる。
あまりに大声でのやり取りだったせいか、会話が丸聞こえだったのだろう。
レジの女性が、肩をふるわせて笑いを堪えていた。
だが、カバンの底に入れた弁当箱のことを思うと、悠太は気が重くなって自然とため息をついた。
待ち合わせ場所のコンビニの駐車場では、先に到着していた雅樹と純也がから揚げをほうばっている。
「おう、遅ぇぞ悠太!」
軽く手をあげてその言葉をかわすと、そのままコンビニの自動ドアをくぐる。
食べ終わったから揚げのゴミを捨てた2人も後からついてきた。
お茶とスポーツドリンクを選んで真っ直ぐレジに向かおうとする悠太に、「あれ」と雅樹が声をあげる。
「お前、弁当買わねえの?」
そう言う雅樹も純也も、既に両手にパンやおにぎりを選んでいた。
「ばばあ、弁当作りやがった」
ふてくされたようにそう言った悠太を、友人は無遠慮に笑う。
「お前の母ちゃん、なんかスゲー豪快だよなあ!」
「まあいいじゃねえか、たまには。お袋の味にかなうモンはねえぞ」
ぽんぽん、と純也が肩を叩いてくるが、悠太は舌打ちしてその手を軽く払いのけた。
笑っている友人たちを放っておいてレジへ向かおうとして、足が止まる。
あまりに大声でのやり取りだったせいか、会話が丸聞こえだったのだろう。
レジの女性が、肩をふるわせて笑いを堪えていた。