LOVE or DIE *恋愛短編集*
「何だぁ?いきなり」

にやついた視線にさらされて、聞く相手を間違えたかと後悔した。
だが、おかしな質問だ。
こういう反応も仕方がない。
とにかく、客観的な意見を聞きたかった。

「女は顔じゃないぞ、悠太」

純也が真面目な顔で指摘してくる。

「そう言えばお前の彼女、すげー美人らしいじゃん」

仲間内で唯一の彼女持ちである純也。
だが悠太はウワサを聞いただけで、実際に見たことはなかった。

「別れたよ。すげー我がままでさ、まいったぜ」

「顔で選ぶからだ、ざまぁ!」

嬉しそうに雅樹が叫ぶ。
そうか、美人は性格が悪いのか。
悠太はレジの彼女のことを考えた。


―――・・・あの人も?


「うちのクラスだったら、日野とか?」

「えっ、アイツのメガネ変じゃね?」

「馬鹿、部活中メガネ外してるだろ。あれは将来化けるぞ」


―――日野 紗耶香は美人の部類に入るのか。
考えたこともなかったな。
でも、あんまり話したことないけど、そんなに性格ブスって感じじゃない―――。
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