LOVE or DIE *恋愛短編集*
―――友達、と聞いたとき、女友達だとばかり思っていた。
なぜ、そこに男がいる可能性を考えなかったのだろう。
だが自分だってさっき、女子部の連中と偶然会ったばかりだ。
あのまま『一緒に見よう』という話になっていても、おかしくなかった。
彼女たちも、そうなのかもしれない。
だけど―――・・・
結城 佳織は、男女3人ずつのグループで花火を見ていた。
悠太を動揺させたのは、そのグループに男がいたことではない。
隣にいた男が、佳織の肩を馴れ馴れしく触っていた。
偶然一緒になった、と考えるには、男の行動は親密すぎた。
―――あれは、彼氏なのか?
佳織と話をしていて、彼女に男がいるようなそぶりを感じたことはなかった。
だから想定してもいなかった。
―――いや、きっとただの友達だ。
もしかしたら、男のほうが一方的に佳織さんを好きなだけかもしれないし。
それでも、【ただの友達】に簡単に肩を触らせたりしないで欲しかった。
ショックと落胆とやり場のない怒りが頭の中をかけめぐる。
それでもやはり、そのシーンを目撃してなお悠太は、佳織のことが好きだと言う気持ちを否定できなかった。
なぜ、そこに男がいる可能性を考えなかったのだろう。
だが自分だってさっき、女子部の連中と偶然会ったばかりだ。
あのまま『一緒に見よう』という話になっていても、おかしくなかった。
彼女たちも、そうなのかもしれない。
だけど―――・・・
結城 佳織は、男女3人ずつのグループで花火を見ていた。
悠太を動揺させたのは、そのグループに男がいたことではない。
隣にいた男が、佳織の肩を馴れ馴れしく触っていた。
偶然一緒になった、と考えるには、男の行動は親密すぎた。
―――あれは、彼氏なのか?
佳織と話をしていて、彼女に男がいるようなそぶりを感じたことはなかった。
だから想定してもいなかった。
―――いや、きっとただの友達だ。
もしかしたら、男のほうが一方的に佳織さんを好きなだけかもしれないし。
それでも、【ただの友達】に簡単に肩を触らせたりしないで欲しかった。
ショックと落胆とやり場のない怒りが頭の中をかけめぐる。
それでもやはり、そのシーンを目撃してなお悠太は、佳織のことが好きだと言う気持ちを否定できなかった。