LOVE or DIE *恋愛短編集*
「兄ちゃんに言っといて、元気だって。あと部長になったって自慢しといて」
そう言い捨てて立ち去ろうとして、本来の目的を思い出す。
「ああ、コレ、お前にやるわ。クラスの女子がもういらねえって」
ポンと彼女の机に紙袋を投げつける。
中身を確認した彩萌は、目を丸くしてから悠太を凝視した。
「俺じゃねえ、クラスの女子だ」
はっきりと疑いを否定して、悠太は今度こそその場を後にした。
◆
新体制となった西中バスケ部は、あの日の誓い通り、1月の新人戦で優勝という華々しいデビューを飾った。
2年生対3年生のミニゲームに監督のそういう狙いがあったのかどうかは分からないが、悠太たちはかなり早い段階でチームとしてまとまっていたのだから、当然と言えば当然だった。
3月になると校庭の花壇に見覚えのあるピンクの花が咲き、悠太を驚かせた。
だが、彼の心をざわつかせることはもうなかった。
ただ懐かしさがこみ上げて、彼女の引っ越し前に最後にもう一度会いたいと思った悠太は、半年ぶりにあのコンビニへ向かった。
そう言い捨てて立ち去ろうとして、本来の目的を思い出す。
「ああ、コレ、お前にやるわ。クラスの女子がもういらねえって」
ポンと彼女の机に紙袋を投げつける。
中身を確認した彩萌は、目を丸くしてから悠太を凝視した。
「俺じゃねえ、クラスの女子だ」
はっきりと疑いを否定して、悠太は今度こそその場を後にした。
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新体制となった西中バスケ部は、あの日の誓い通り、1月の新人戦で優勝という華々しいデビューを飾った。
2年生対3年生のミニゲームに監督のそういう狙いがあったのかどうかは分からないが、悠太たちはかなり早い段階でチームとしてまとまっていたのだから、当然と言えば当然だった。
3月になると校庭の花壇に見覚えのあるピンクの花が咲き、悠太を驚かせた。
だが、彼の心をざわつかせることはもうなかった。
ただ懐かしさがこみ上げて、彼女の引っ越し前に最後にもう一度会いたいと思った悠太は、半年ぶりにあのコンビニへ向かった。