LOVE or DIE *恋愛短編集*
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―――
コンビニの自動ドアが開くときの電子音は、相変わらず『ピロピロン』だった。


「―――こんにちは」

「・・・悠太くんっ!?」

もう会えないかと思っていたその人は、相変わらずの笑顔で、いつもの場所に立っていた。

「良かった、また来てくれて。私、どうしてもお礼が言いたくて」


その言葉だけで、確信できた。


「例の人と、上手くやってるんだ」

「うん。・・・悠太くんのおかげで、勇気が出た」

彼女は幸せそうに笑っていた。
あの花火の日と、同じように。


―――良かったね、佳織さん。


悠太は久しぶりの限定ドリンクを手に取ると、それをレジに運んだ。

「今日はランニングの途中じゃなさそうだけど?」

と言いながらレジを打つ彼女に笑いかける。

「佳織さんがいなくなる前に、会ってみたくなっただけっすよ」

一瞬だけ、佳織の手が止まった。
彼女の爪は相変わらずキレイに塗られていて、やはり桜色は、彼女の色だな、とそれを見て考えていた。

「幸せそうで、よかった」

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