LOVE or DIE *恋愛短編集*
今日、彼にサヨナラ言われました。
引き止めたかった。
すがりたかった。
理由を聞きたかった。
言い訳して欲しかった。
納得させて欲しかった。
「終わりにしよう」
「うん、分かった」
そんな短いやり取りで、関係は簡単になかったことになりました。
1ヶ月。
短かった!
だけどさ、短い分過ごした時間は濃いから。
さかのぼって日記を読みながら、思い出すんです。
迎えに来てくれた車に飛び乗ると、必ず一番最初にキスしてくれたこととか。
運転中の彼の横顔越しに見た、窓の外の流れていく夜景とか。
車内にかかっていたBGMとか(同じ曲をいま聞いてます、しっとりしたスローナンバー)
車の中は外からは遮断された狭い狭い2人きりの空間で、そこで交わす他愛もない会話が好きでした。
洗車場とかバッティングセンターとか、あたしにとっては初めてのデートコースばかり。
それが新鮮で楽しかったけど、少しだけ不満だった。
もうちょっと恋人らしいことしたいって。
ありきたりなデートは一度だけでした。
観覧車のてっぺんでキスをした。
あの日、初めて、当たり前のカップルみたいに普通のデートスポットに行けたことがすごく嬉しかったな。
写真は一枚もない。
今日になって理由が分かりました。
当然でした。
彼、奥さんがいました。
――――――――――――
引き止めたかった。
すがりたかった。
理由を聞きたかった。
言い訳して欲しかった。
納得させて欲しかった。
「終わりにしよう」
「うん、分かった」
そんな短いやり取りで、関係は簡単になかったことになりました。
1ヶ月。
短かった!
だけどさ、短い分過ごした時間は濃いから。
さかのぼって日記を読みながら、思い出すんです。
迎えに来てくれた車に飛び乗ると、必ず一番最初にキスしてくれたこととか。
運転中の彼の横顔越しに見た、窓の外の流れていく夜景とか。
車内にかかっていたBGMとか(同じ曲をいま聞いてます、しっとりしたスローナンバー)
車の中は外からは遮断された狭い狭い2人きりの空間で、そこで交わす他愛もない会話が好きでした。
洗車場とかバッティングセンターとか、あたしにとっては初めてのデートコースばかり。
それが新鮮で楽しかったけど、少しだけ不満だった。
もうちょっと恋人らしいことしたいって。
ありきたりなデートは一度だけでした。
観覧車のてっぺんでキスをした。
あの日、初めて、当たり前のカップルみたいに普通のデートスポットに行けたことがすごく嬉しかったな。
写真は一枚もない。
今日になって理由が分かりました。
当然でした。
彼、奥さんがいました。
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