最初で最後の恋

するとお母さんが大声で怒鳴った。


「そんなわけないじゃないの!ばか瑠璃!」


「へ?」


な、んで・・・・?


なんでお母さんが怒るの?


「颯人君がそんなことする子じゃないのは、瑠璃が一番良くわかっているでしょう!」


信じたかったんだよ、私だって。


「私だって!!!!!信じたかった・・・・颯人の事」


でも・・・・・だって。


愛梨さんの言うことは正しいから。


私なんかと付き合っていてもめんどうなだけ。


メリットなんて一つもない。


「信じればいいじゃないの!」


そんな簡単に言わないでよ・・・・。


信じたくても、信じられないのだってたくさん・・・・・


たくさんあるんだから!


「それに。ちゃんと颯人君の口から聞いたの?それ」


「・・・・・っ」


聞いて、ない・・・。


颯人の口から、何も聞いてない。



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