最初で最後の恋
「よし」
鏡を見て、前髪を整える。
やっぱり好きな人だから、少しでもよく映りたくて。
って、もう手遅れかもしれなしけど・・・。
ガラッ
来たっ!
「は、颯人?」
「おう」
やっぱり。
カーテン一枚だけの距離は頼りなくて。
なんだかやっぱり少しだけ怖い気もするけど、確認するって決めたもん。
シャーとカーテンが開く。
「はよ」
「おはよ」
フッと笑う颯人の顔。
この笑顔が私は大好きだ。
「昨日言った通り。話に来た」
「うん」
私もちゃんと考えて、考えて。
話したいことをまとめたんだよ。
「颯人」
「ん?」
ふぅーと息を吐いて。
深呼吸する。