最初で最後の恋
それから一年。
私の病気は悪くなる一方だったけど、なんとか生き延びてきた。
そして今日は、凛華の一歳の誕生日。
「「ハッピーバースデートゥーユー・・・・」」
二人で凛華にバースデーソングを歌ってあげる。
それを見て、凛華は笑っていた。
「ぁーあー」
言葉にもならないような声を出しながら、体で必死に伝えてくれているようだ。
楽しいのかな?
私たちは乾杯をした。
もちろん凛華には、刺激の少ないジュースを。
「凛華の一歳になる瞬間が見れて・・・・嬉しい」
「あぁ」
できることならば。
凛華が二歳、三歳になっていく様子を
真直で見ていたい。
凛華の誕生日。
それは、私の誕生日のちょうど一か月前。
来月には、私の誕生日が待っている。
「来月は、大きなケーキを買ってくるからな」
「うん!楽しみだなぁ~」
表面上ではうきうきした浮ついた声を出したけど。