最初で最後の恋
「・・・・・」
何も答えない颯人。
それでもいい。
返事が欲しかったわけじゃない。
そんなこと言うなよ、って。
泣いてほしかったわけじゃない。
ただ、託したかっただけ。
言いたかっただけ。
私と颯人の愛の結晶を。
ずっと大切に、愛情を注いで育ててほしい。
「私は・・・・・」
そこで言葉が途切れる。
「・・・っ。はっ・・・・・はっ・・・・」
呼吸が苦しい。
「瑠璃!どうしたんだ!?」
「は・・・やと・・・・」
途切れ途切れになる言葉。
「今医者呼ぶから待ってろ!!!」
私は・・・・・・。
私は幸せだったよ。