最初で最後の恋
「瑠璃・・・・。お前は約束を守ってくれなかったな・・・・」
答えが返ってくるはずもなく、俺の声は虚しく部屋で響いた。
* * *
数日後。
瑠璃の葬儀が行われた。
遺影の中の瑠璃は笑っていた。
眩しいほどに。
瑠璃のお母さんは泣いていた。
お父さんは・・・・・もう亡くなっている。
涙も出ない、声も出ない。
ただ呆然として、葬儀を終えた。
瑠璃の墓は、お父さんと同じところだそうだ。
俺はきっと、毎日通うだろう。
毎日瑠璃の病室へ通ったように。
「あ・・・・。凛華・・・・」
凛華のこと。大切に育ててやらないと。