最初で最後の恋
大きくなったら、全てを話そう。
凛華が物事を理解できるようになって。
そうしたら、一緒に瑠璃に会いに来よう。
俺は一人で凛華を育てていく。
瑠璃以外と結ばれるなんて想像すらできない。
俺はゆっくりと目を閉じた。
瑠璃と出会ったころからを思い返す。
笑った顔に惹かれていった。
怒った顔も可愛らしかった。
瑠璃の願いは全部かなえてやりたいと思った。
けど、無理なもんもあるんだな。
胸の奥が痛くなった。
「いつまでも・・・・。こうしちゃいられねぇな」
強くならなくちゃいけない。
瑠璃の分まで生きて。
瑠璃の分まで凛華を愛す。
それが俺に出来る最大限の事だ。