最初で最後の恋
凛華の手と繋がっている左手とは反対の右手で受け取る。
そしてもう一度お礼を言って、家へ帰る道を歩いた。
夕飯を食べてから、手紙を開けてみた。
中には、封筒とおそろいの桜色の紙に、瑠璃の可愛らしい字が書かれてあった。
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颯人へ
颯人がこの手紙を読んでるってことは
私はもうこの世にはいないんだよね？
颯人を残して、凛華を残して
先に逝っちゃってごめんね。
本当はもっと生きたかったんだけど。
って、ダメだね。手紙でまで
こんなにしんみりしてちゃ！
颯人にこの手紙を書いているのは
ちゃんと意味があるんだよ。
颯人、泣いてないよね？
ちゃんと笑って暮らせてる？
私の分まで凛華の事
愛してくれてる？
