最初で最後の恋

そして、じっと私を見た後。


「今日から少しの間だけここにいる」


と、それだけ。


そのあとはまた、ベットに横たわって寝てしまった。


彼の顔には、絆創膏がいっぱい。


腕や足にも包帯やら、シップやらで。


「喧嘩でもしちゃったの?」


私が聞くと。


「何もしてないのに殴られた」


ちゃんと話してくれた。


「そうなんだ。ひどいね、その人」


なんだか普通に話せている。


それと同時に、お母さんに怒鳴ってしまったことを思い出してしまい、気持ちが沈んだ。


「どうした?」


暗い顔してるのがバレちゃったみたい。


「さっきね、お母さんの事怒鳴っちゃって・・・・・」


初対面の人に何言ってんだろ・・・・。


「ふーん」


興味なさげな声。




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