最初で最後の恋

そのあとは、お母さんがケーキを持ってきてくれて。


(カロリーは低めの。)


ささやかなパーティーをした。


もちろん、祝ってくれる友達なんていないけど。


隣には颯人がいる。


それだけで十分だ。


「じゃあ瑠璃。火を消して」


「願い事忘れんなよ?」


ケーキには大きいろうそくが1本。小さいろうそくが7本さしてあった。


私は、目を閉じて。


心の中で願いながら火を消した。


「「誕生日おめでとう!」」




“この幸せがずっと続きますように”








< 51 / 160 >

この作品をシェア

pagetop