最初で最後の恋
そのあとは、お母さんがケーキを持ってきてくれて。
(カロリーは低めの。)
ささやかなパーティーをした。
もちろん、祝ってくれる友達なんていないけど。
隣には颯人がいる。
それだけで十分だ。
「じゃあ瑠璃。火を消して」
「願い事忘れんなよ?」
ケーキには大きいろうそくが1本。小さいろうそくが7本さしてあった。
私は、目を閉じて。
心の中で願いながら火を消した。
「「誕生日おめでとう!」」
“この幸せがずっと続きますように”