最初で最後の恋
「でもさ、瑠璃ちゃん。単刀直入に聞くけど、こいつのどこがいいの?」
誠君が、颯人を指差した。
「お前っ!そういうこと聞くなよな!仮にも本人の前で!」
「いいじゃんいいじゃん。颯人だって気になるだろ?」
「・・・・・・」
颯人の頬が赤くなっていく。
ま、別に話してもいいよね。
「どこがいいのって・・・・。好きになるのに理由なんている?」
「え?」
私の答えが意外だったのか、誠君の顔に驚きが。
「気付いたら好きになっている。それが恋でしょ?理由なんて、いらないじゃん」
私が言いきると。
沈黙が・・・・。
私、まずいことでも言った?
「ふはっ」
急に笑い出した誠君。
「どうしたの?」