最初で最後の恋
初
この頃、体調がすごくいい。
あのデートの日以来かもしれない。
これなら外にも出れるよね。
期待に胸がはずんだ。
しかし。
「ダメよ。体調がいいって言っても、まだ万全じゃないんだから。安静にしてないと」
お母さんがそう言う。
「はい・・・・・」
やむなく、ベットへと寝ころんだ。
「瑠璃ー」
夕方になり、颯人が病室へ来た。
「今日は、お母さん。いつ頃くんの?」
「え?お母さん?なんで?」
「話があるからさ」
「?」
颯人がお母さんに何の話があるのか気になったけど、深くは聞かないことにした。
二人で楽しく話していると、お母さんが入って来た。
「あら颯人君。今日もありがとうねぇ」
「いえ」