最初で最後の恋
「颯人君。もう、瑠璃と会わないでほしいの」
「え・・・?」
今・・・・なんて?
「瑠璃は長くはないわ。けれど、安静にしていれば一日でも長く生きられるかもしれないでしょう?私はそれを望んでいるの」
「・・・・・はい」
俺だってそうだ。
瑠璃が一日でも多く生きるのを願っているし、望んでいる。
「颯人君と会うと、あの子に欲がでてきてしまうのよ。あなたともっと一緒に居たい、あなたと外へ出たい。ってね」
「・・・はい」
俺は返事をするしかできなかった。
「だけど、それがいけないの。あの子の体に大きな負担がかかってしまうのよ。だからお願い。もう瑠璃とは会わないで?」
瑠璃と・・・・・会うなって?
そんなの・・・・・。
「無理です」
「え?」
「瑠璃と会わないなんて、無理です」
「あなた、話を聞いて・・・・・」
「聞いてます」