最初で最後の恋

自然と腰に巻きつけている腕に力が入ってしまう。


「怖いか?」


颯人は私の様子に気付いたようで。


「ちょっとだけ・・・」


「心配すんな。俺に任せとけ」


「うん」


颯人の優しい言葉で、怖さなんてふっとんだ。





久しぶりの校舎。


見慣れない生徒達。


自転車置き場。


それぞれが私の心をくすぐった。


「私は颯人と同じクラスなんだよね・・?」


「おう」


じゃあ、教室まで一緒に行けるんだ。


なんだか心強い。



校舎へ入ると、先輩や後輩。


色んな生徒がいた。


「新鮮な感じ・・・」


「めいっぱい楽しめ」


「うんっ!」



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