最初で最後の恋
そうして、私たちのクラスの前まできた。
「いくぞ」
「うん」
もう怖さなんて無い。
颯人がいるから。
ガラッ
ドアを開けると―――
「おはよー!」
「はよー」
「おっはよ!」
私と颯人の周りには、たちまち人だかりが。
高校へ入って、初めての事に戸惑っていると。
颯人が手を握ってくれた。
その手は温かくて。
安心できた。
「皆・・・・・。おはよう」
勇気を振り絞って言ったその言葉。
どんな反応が返ってくるんだろう・・・・。
「瑠璃ちゃんおはよ!」
「おっはー!」
周りにいた皆、返事を返してくれた。