最初で最後の恋

屋上には鍵がかかっていたけど、すぐに颯人が持ってきてくれた。


「屋上は普段開いてないんだね」


「いや、立ち入り禁止なんだよ。普段は」


「え!?そうなの?」


じゃあなんで・・・・。


「せんせーが特別な。って」


先生・・・・。ありがとうございます。


ガチャ


「ほら」


颯人がゆっくりと屋上のドアを開ける。


「う、わぁ・・・・・」


一歩入ると、別世界みたいな光景。


「青ーい!!!」


空がどこまでも澄んでいた。


「きれえー!」


こんなにきれいな空を見たのはいつぶりだろう?


「早く飯食おうぜ」


「うんっ!」


屋上のど真ん中に円になって座る。


食事中にも、いろんな話をした。


颯人の学校でのことも色々と聞けたし。


すっごく楽しかった。



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