最初で最後の恋

「私は違うからね?」


ニコッと笑いながらそう言う。


「ゆーりぃ~」


ゆーりに抱きつく私。


ゆーりとは仲良くなかった。


それ以前に会ったのも初めて。


だけど、親友って思えちゃうよ。



思ってもいいのかな?


「私は瑠璃の親友よ?」



まるで私の心を見透かしたように言うゆーり。


「ゆーりぃぃ~」


嬉しい言葉の連続で、しまいには泣き出してしまう。


「うわわっ!泣かないでよ~」


「ごめ゛ん゛~。でもな゛みだがどま゛らな゛いよ゛」


「ははっ」


自然と笑い合う私たち。


そんな私たちをみて、颯人と誠君の顔にも笑みがこぼれる。


生きてきた中で一番幸せかもしれない。


あ・・・・。違うや。


私が生きてきた中で一番幸せだったのは。



・・・・颯人と出逢ったときだ。



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