最初で最後の恋

「今日は来れない・・・・か」


メールを見てため息をつく私。


送り主は颯人。


用件は、委員会があるから今日は来れないということだった。


「はぁ・・・・」


今まで来ない日はなかったから、ぽっかりと何かが空いちゃった感じ。


でも、明日は会えるもんね!


一日ぐらい我慢しなきゃ。


ぐっと小さく拳を握った私。



と、そこへ。


ガラガラ。


「あれ?お母さん?」


カーテンが閉まっていて誰が入って来たかわからない。


シャーっとカーテンが開き、入って来たのは。


「・・・・・どなた?」


ギャルっぽい女の子だった。


高校生・・・かな。


「・・・・・」


何も言わない彼女を見て、私は。


「部屋間違えちゃったとか?」


と、聞いてみたが。


「・・・・・」


何も答えてくれない。



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