★甘えん坊な彼★~番外編~
――入学式の朝
「はぁー…。やだ。」
大きなため息をついた。
「俺も、やだー!今日から、学校つまんない!」
愁君が言う。
そんな会話をしながら、新しい制服に着替えた。
「愁君、見てー♪」
私は、そう言って愁君の前を一回転してみせた。
「夢璃、可愛いっ!!
絶対、一目惚れとかいるよっ…!!
学校行っちゃだめだよっ!!」
「んわっ!」
そう言うと愁君が抱きついてきた。
「早く、準備しなさいー!」
お母さんが言う。
「待って、おばさんっ!あと、少しー♪」
愁君が言った。
「おばさんじゃ、ありません。
愁二君は、早く学校行きなさい!」
そう言うと無理やり愁君を引き離した。
「ちぇっ…!!帰ってきたら、また遊ぼっ!」
「うんっ!」
それから、お母さんと車に乗って中学校に向かった。