甘い夜の過ごし方~小悪魔なアイツ~
「田中君、もう1件行く所あるから1人でも帰れるし気にしないで、ありがとう」
「分かりました、気を付けて帰ってください」
田中君はベンチから立ち上がると私の前に手のひらをスッと出し私は手に持っていた缶をベンチに置き、手を前に出すと手を合わせた。
「これからもよろしくお願いします」
田中君は、そう言って照れくさそうに頭を下げ手をふりながらゆっくり帰って行った。
ふぅぅ・・・良かった。
ベンチに座ったまま残った炭酸水を飲み夜空に向けて息を吐いた。
告白されるのは、イヤじゃない。