甘い夜の過ごし方~小悪魔なアイツ~
ネギがたっぷり乗ったスジ肉を頬ばり、ちらっとおじさんを見つめた。
すると、おじさんは、動かしていた手を止め軽くため息を吐き、お玉を持ってカウンター越しに私の前に座った。
「おでん屋をする前、年収1000万あったサラリーマンでさ~子供の頃夢だった、おでん屋をしたくて脱サラ。
嫁と子供には、愛そうつかされ家から出て行かれちゃって気が付いたら幼馴染の女が傍にいてな、そいつが今の嫁なんだけど・・・
初めは、一緒になるなんて、これっぽっちも思ってなかったんだよ。