甘い夜の過ごし方~小悪魔なアイツ~
それから城崎くんには、別れた事を伝えていない。優柔不断な私を優しく包んでくれた城崎くん。
このまま関係を続けたら・・・甘えてしまうかもしれないから。
「葉月さん」
聞き覚えのある声に動いていた手を止め振りむくと城崎くんが立っていた。
「城崎くん...」
城崎くんは、周りを気にしながら私の耳元で呟く。
「2週間もオレをムシして・・・まさか結婚するんじゃないよな?」
私は、口の端を持ち上げクスッと笑い「内緒」そう言って城崎くんから視線をデスクに戻した。
「待てよ」
「忙しいので、その話は次回って事で」