甘い夜の過ごし方~小悪魔なアイツ~
「な、なんで・・・」
「傘持って来てないかって」
「いいわよ、どうせ濡れるんだから気にしないで」
城崎くんを横に走り出そうとすると腕を引っ張られ、捻挫した足がズキっとする。
「人の好意は素直に受け取るもんだ。そう、ばあちゃんに教わらなかったか?」
そんな事言われたら・・・拒めない。
前に進もうとした足を止め城崎くんの持っている傘の中に入ると2人で雨の中を歩き始めた。