金魚玉


喜びに舞っていると、彼はいつものように笑顔になって、

「よかった。生きてて、よかった」

と言った。



私はこれからどうなるだろう。

嫁様はもう、私を飼おうとしないだろう。

それほどまでに、嫌なものを見た顔をしていたし。

彼が引き取ってくれるだろうか。

そうしたらもっと、世界が見られるだろうか。


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