夜の王様
藍くんは、チラチラ私の方に振り返りながら門に向かった所で止まった。


そして、


「悠里ちゃん!また来てね?」


「……うん、また来るよ。

でも、今日ここで私と会ったことは内緒だよ?」


私は人差し指を口に当てた。


それを真似するようにして藍くんは、


「うん!僕と悠里ちゃんの秘密!」


そう言って走って向日葵院に戻って行った。


それを確認してから私は夜の街に足を運んだ。
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