生きる
眠れない夜に何を思う
『ピンポーンピンポンピンポンピンポーン』

私は冷や汗をぬぐいつつ、慌てて扇風機をつけた。

夜中に一人、部屋のなかで目を閉じると、猛烈なインターホンの音が頭のなかで反復する。
毎晩、私はその音にのみ込まれそうになる。
そして、大急ぎで扇風機の音で頭の中をリセットするのだ。
冷たい水をゴクリと一気に飲み干し冷静さを取り戻す。


今は、夜中の2時10分。

眠れない夜にまた静かによみがえる。


思い出したくもない

私の過去。




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