注:緊急事態発生!
1章 ことのはじまり
私は日向優亜(ひゅうが ゆうあ)。高校二年生。
好きなことは食べることと歌うこと。
特技はいつでもどこでも寝ることができること!
勉強は....苦手。
「優亜~」
聞きなれたさわやかな声が私を呼んだ。
この声は...
「内裏(だいり)!!」
勢い良く振り向くと、そこには眠そうな弟、内裏の顔。
「優亜、今日、悪いけど晩ご飯いらない。先輩と食べて帰る」
「そっか。了解」
私と内裏は二人暮らし。
内裏にはある秘密があって、その秘密のために地方にいるパパとママを置いて二人で都内に引っ越してきた。
1つ歳は内裏の方が下だけど、優しくてクールな内裏は私よりも大人に見える。
私は背も小さいし、童顔だから本当に羨ましいなあ。
「優亜今日も可愛い。いってきます」
「えー?ありがとう!内裏も素敵だよ!いってらっしゃい」
このやりとりも今年で何年目か。
過ぎたシスコンとブラコン姉弟だと周りから言われ続けてきたけどそんなことないはず....いや、そんなことあるかな?