Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
《14》怜の企み

―紗月side-

彼は私にテーブルマナーを教え始めた。

「待って…怜、ペンとメモを持って来る」


「別にそんな大したコトじゃない。直ぐに覚えられるよ。紗月」


「ううん、ダメ」


私は椅子を引いて立ち上がり、ペンとメモを持って椅子に戻った。


ナイフとフォークだけではなく、ランチョンマットの真ん中にはスープ皿が置かれていた。


「まずはスープだ」


「はい」

「プッ、そんなに真剣な顔すんなよ。リラックスしろよ。紗月」


「キチンと覚えないと…怜に迷惑かかるし」

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