Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
私は怜の指導で、テーブルマナーを覚えた。


「後は慣れだな…」


「慣れ…ですか…」


「そうだ、一度…一緒にディナーを食べに行こう…」


「でも、怜は仕事忙しいし…」


「君の為なら時間を作るよ」


怜は結婚披露パーティに気合を入れていた。招待客は、セレブな人達ばかりで、自身も恥をかきたくないし、一子会長に私を当主の嫁として公然の場所で認めさせたいんだ。



「わかった。楽しみにしてるわ」


「俺も楽しみにしてるよ。今夜は遅いし、寝よう」


「寝ちゃうの?」


私は怜の右手を掴んで、上目で見つめた。



「ご褒美が欲しいのか…判ったよ」


怜は私の頬にキスを落とした。


「キスだけ?」


「後は…シャワー浴びてからだ・・・」


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