Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
一人取り残された花嫁。


花婿は上品な紅白のジュエリーケースを持って来た。


「これは?」


「マリッジリングだ。結婚したのにマリッジリングないって取引先の社長に言われて、気づき…慌てて作った」


「でも、私のサイズは??」


「君のジュエリーケースから指輪を借りて、サイズを知った」



「まずはこれだ」


タキシードのポケットから小さな白いジュエリーケースを取り出す。


「これは?」


「開けて見て…」


怜は私に小さなジュエリーケースを渡した。


蓋を開くと台座にはダイヤモンドが光っていた。


「これはエンゲージリング」



「怜?」



「嵌めてやるから…貸せっ」

「うん」




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