Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
私達はソファに並んで座り、シナリオの読み合わせを始める。


「冒頭部分からお願いします…」


「!!?」


ドラマの冒頭から、濡れ場とはハードな始まり…


「和彦さん、今日はし、主人が早く帰ってくる日なの」


「そんなコト言って…本当は他の男と待ち合わせしてるでょ?依里子さん」



「そ、そそう言う貴方こそ…」


「・・・紗月さんってダイコンだな」


「これでも、高校時代は演劇部に所属していました…」


「本当に?大道具とか裏方の仕事だろ?」


「違います。何度かヒロインを演じたコトだったあります」



「じゃもう少しマシな…演技してくれる?これじゃ全く読み合わせにはならない・・・」


「わかりました。少しだけ…台詞を暗記する時間を下さい」








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