Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「どうして料亭なんだ?怜」
「ここの料亭は予約取るのに、苦労したんだ。文句を言うな」
俺は佑介に美味いモノを食わせてやろうと芸能人の大御所や著名人、政治家が出入りすると言われる赤坂の料亭を予約した。
なのに…佑介は不満げに酒を煽った。女の子に囲まれてワーワー盛り上がりながら酒を飲むのがスキな佑介。
芸鼓を呼べば、きっと機嫌直るんだろうなぁー・・・
でも、今夜は二人で話がしたい。
「それよりも…紗月ちゃん妊娠したんだって、おめでとう。怜。お前も来年にはパパだな」
「なぁ?佑介、いつぐらいに父親の自覚って持ったんだ?」
「ん、あ…俺か??生まれた時かな?円の腹が大きくなっても余り自覚が湧かなかった」
「それって…酷くないか?」
「酷いか?そう言われても…俺の身体に宿ったワケじゃないし」