Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「瀬川さんはウチの使用人で…親戚連中が認めませんよ」
瀬川さんの奥さんは、7年前に55歳の若さで亡くなった。子供二人は独立して、今は独り身であるが…
「怜と紗月さんの仲だって認めていない。怜が私と瀬川さんとの結婚を認めてくれれば、私は二人の味方となります」
叔母様が俺達との仲を認めくれさえすれば、俺の当主としての力も強くなる。
叔母様が泣く泣く諦めた相手って瀬川さんだったのか…
「少し考えさせて下さい…叔母様」
「唐突で戸惑うキモチは判ります。私も一生独身でいるつもりでした…。怜子さんを自殺に追い込んだ罪も有ります…」
「叔母様…」
「手術中に一時…持病の心臓病で死の縁を彷徨い、脳裏を掠めたのは瀬川の顔だった。私は瀬川が今でもスキなんだと。彼は他の女性と結婚したけど、私はそんな彼を恨まなかった。私の兄のように愛を貫けば良かったのかもしれない。そうすれば、怜子さんに嫉妬するコトも無かった…」
「母のコトは過ぎた話…叔母様と瀬川さんとの結婚については…考えさせて頂きます。俺も忙しいので、これで失礼致します」
「忙しいのに…お見舞いありがとう…怜」
瀬川さんの奥さんは、7年前に55歳の若さで亡くなった。子供二人は独立して、今は独り身であるが…
「怜と紗月さんの仲だって認めていない。怜が私と瀬川さんとの結婚を認めてくれれば、私は二人の味方となります」
叔母様が俺達との仲を認めくれさえすれば、俺の当主としての力も強くなる。
叔母様が泣く泣く諦めた相手って瀬川さんだったのか…
「少し考えさせて下さい…叔母様」
「唐突で戸惑うキモチは判ります。私も一生独身でいるつもりでした…。怜子さんを自殺に追い込んだ罪も有ります…」
「叔母様…」
「手術中に一時…持病の心臓病で死の縁を彷徨い、脳裏を掠めたのは瀬川の顔だった。私は瀬川が今でもスキなんだと。彼は他の女性と結婚したけど、私はそんな彼を恨まなかった。私の兄のように愛を貫けば良かったのかもしれない。そうすれば、怜子さんに嫉妬するコトも無かった…」
「母のコトは過ぎた話…叔母様と瀬川さんとの結婚については…考えさせて頂きます。俺も忙しいので、これで失礼致します」
「忙しいのに…お見舞いありがとう…怜」