Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
食事を終えて、店を出ると裕也が私を追い駆けて出て来た。



「紗月…俺丁度…昼休みなんだ…折角会ったんだし、話しようぜ」


「私は…」


「お前…俺の借金肩代わりしてくれたんだろ?」


「紗月さん…」


阿川さんが私を腕を掴んだ。


裕也に別れを告げていなかった。私は彼に別れを告げるつもりで誘いに乗った。


「彼は高校時代の先輩で…久しぶりなので…少しお話します…」



「高校時代の先輩か…それは仕方がない…私達は先に行きますよ。神楽坂夫人」


敦司さんが二人を連れて、エレベーターホールに向かった。


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