Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~



「私…結婚したの…」


私は裕也と景色が見える展望スペースに足を運んだ。


「知ってるよ。『レオン』の神楽坂社長だろ?彼が俺の借金を肩代わりしてくれたんだろ?」


「そうよ…怜が何の縁もない貴方の借金を返済してくれた。裕也貴方の作った借金でしょ?本来なら、貴方が返すお金なのに…」


「借りたのはお前だ。紗月」


「貴方が勝手に私の名前と印鑑を使って…私がどれだけ酷い目に遇ったのか判ってるの?」


アパートには住めず、友達にお世話になった日々が走馬灯のように甦る。


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