Fake love(1)～社長とヒミツの結婚契約書～

「…敦司さんは悪阻で休暇中の円さんに代わって頭取秘書になったとか…」


「円が安定期に入るまでの話だ…」



「頭取として復帰されるんじゃないんですか？」


「今更、帝和銀行の頭取に戻る意思はない。神楽坂」


「敦司のヤツ…政界に誘われているらしい…伊集院家は親父、爺ちゃんと親子2代で総理を輩出した政治家一家だ。まぁ―俺は当主になったが、政治家になるつもりは全然ないし…」


「佑介が政治家になれるワケじゃん。脳みそが足りない…」


「聖お前…俺は一番気にしてるコトを…」

「佑介には政治家は無理だな。東大卒エリートの敦司さんならなれると思います」



「…私自身は政治家にはなりたくはないが…周囲がどうもうるさくて…でも、今の政治には若返るが必要だとは考えている…」


「期待してますよ」


「神楽坂お前まで…私に政治家を勧めるのか？？」